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帝京大学
女性が仕事とライフイベントを両立するために
手元に届く支援に向けて、人が人をつなぐ
循環システムの構築 音声読み上げ


帝京大学は2013年8月に「ダイバーシティ研究環境実現イニシアティブ」の先行事業である「女性研究者研究活動支援事業(一般型)」(2013~2015年度)に採択されました。同年4月に医療系板橋キャンパスに「女性医師・研究者支援センター」を開設し、事業推進の中核を担う「男女共同参画推進委員会」とともに女性研究者支援と男女共同参画を推進してきました。

開設時の理念「女性の潜在能力を最大限に引き出し、女性の社会的役割と両立させながら質の高い研究活動が生涯にわたって行えるよう、女性医師ならびに、男女を問わず研究者の人材育成を全学部にて行っていく」ことを実現するために、「意識改革」・「環境整備」・「研究力向上」を3つの柱として事業推進を継続しています。

トップダウン・ボトムアップの学内循環による事業推進

2016年度からは「意識改革」を土台に着実として「環境整備」・「研究力向上」を進めるために、委員会体制を軸とした「トップダウン・ボトムアップ」による学内循環を図っています。「男女共同参画推進委員会」の中に「意識改革」・「環境整備」・「教育・研究力向上」・「女性比率向上」の4つのワーキンググループ(以下、WG)を設置し、隔月で行う会議でWGに分かれて検討を行います。検討結果は年度末にまとめ、本学の男女共同参画方針を決定・方向づける「男女共同参画推進会議」(通称:ステアリングコミッティ、「男女共同参画推進委員会」上部組織)を経て、センター長から学長に報告します。報告し承認を受けた内容は、翌年度教授会を通して各学部・キャンパス教員まで順次伝えられる仕組みになっています。また、報告内容は2~3年ごとに「男女共同参画に関する提言」にとりまとめられ、学長より全学に発信されます。

「男女共同参画に関する学長提言」と各種プログラムの展開

第1期学長提言は2017年4月に発信されました。提言をもとに具体化されたものとして「FD活動」と「ワーク・ライフ・バランス コンシェルジュ教員制度」を紹介します。

【FD活動】

各学部で実施する「FDセミナー」のテーマに「男女協働」・「女性登用」等を取り入れ、男女共同参画・ダイバーシティについて教員自らが考える場を作っています。2017年度は医療技術学部・法学部・薬学部、2018年度は理工学部で実施し、2019年度は人文系八王子キャンパスでFDフォーラム「大学と社会を取り巻くダイバーシティ&インクルージョン」が実施されました。各学部やキャンパスの特性に合わせた「意識改革」を進めています。

薬学部FDセミナーで当センター室長が男女共同参画と本学の女性研究者支援の取組について説明

【ワーク・ライフ・バランス コンシェルジュ教員制度】

2019年度より、妊娠・出産・子育ての悩みについて身近で相談にのり問題解決に協力する先輩教員を学部内に配置する制度を開始しました。第1号コンシェルジュ教員は医学部臨床系組織に配置し、学内で利用できる制度や担当窓口、学内保育所や地域保育施設の情報等個々の状況に応じて相談にのっています。年間の運用状況を見て、他学部・キャンパスへの配置を検討していきます。

コンシェルジュ教員の相談対応の様子

ブラッシュアップ プログラム

学長提言によりプログラムのブラッシュアップも進め、2019年度は、身近な「環境整備」プログラムをめざして「介護準備セミナー」と「ハラスメントセミナー」の実施を進めています。準備として女性研究者を対象とした「カフェタイム」(毎月8日実施)を利用したプレ企画を実施し、学内の意見を反映させる工夫をしています。また、カフェタイム形式を利用した「今さら聞けない科研費カフェ」を実施し、大学の科研費担当部門による「科研費相談週間」とコラボレートして「研究力向上」を進めています。

2020年度初めには3年間の検討と取組を盛り込んだ「第2期学長提言」を発信し、さらに「意識改革」を進め、「環境整備」と「研究力向上」の土台をととのえていく予定です。

「意識改革」アウトリーチ

学内の「意識改革」とともに2017年度より進めているのが、学外へのアウトリーチです。本学における取組をNPOや企業で講演したり、学会やシンポジウムやセミナーで報告しています。学会のランチョンセミナーは、和やかな雰囲気の中で研究者に直接語りかける場として男性研究者からも好評を博しています。

第52回日本痛風・核酸代謝学会総会 男女共同参画ランチョンセミナーでの質疑応答の様子

【海外 大学での講演】
2017年度 「Advancing Women in Public Health and Medicine Symposium in Harvard」

【NPO・企業での講演】
2018年度 「Global Women for Wellbeing Seminar」
2019年度 「Women Leadership Initiative」(アストラゼネカ株式会社)

【学会シンポジウム・セミナー】
2017年度 「第10回日本細菌学会関東支部総会 男女共同参画シンポジウム」
2018年度 「第52回日本痛風・核酸代謝学会総会 男女共同参画ランチョンセミナー」
2019年度 「第28回日本バイオイメージング学会学術集会/第6回国際バイオイメージングシンポジウム “Women in Science”」
2019年度 「第84回日本泌尿器科学会東部総会 男女共同参画委員会シンポジウム」
2019年度 「第53回日本実験動物技術者協会 男女共同参画シンポジウム」

【以上の取組の成功に向けた留意点】 ★は該当する項目
  戦略性:機関の経営戦略として位置づけている
トップのコミットメント:機関のトップが牽引している
取組体制の整備:実施責任者を置き、明確な実施組織等を整備している
  成果目標:具体的で明確な目標等を設定している
双方向のコミュニケーション:幹部層と構成員のコミュニケーションを促進している
  説明責任と透明性:外部評価委員会等を設置し、外部の意見を取り入れる体制としている

帝京大学 女性医師・研究者支援センター


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