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立命館大学
私学の特徴を活かしたスピード感のある合意形成
女性が参画しやすい機会の創造 Creating Opportunities 音声読み上げ


平成30年9月20日開催ダイバーシティ研究環境実現イニシアティブ(特色型)中間総括シンポジウム

平成30年9月20日開催ダイバーシティ研究環境実現イニシアティブ(特色型)中間総括シンポジウム「学部長からの意識改革と環境改善についての報告」

立命館大学は、文部科学省科学技術人材育成費補助事業「ダイバーシティ研究環境実現イニシアティブ(特色型)」(平成28~33年度)に採択されました。平成30年度を迎えるまでに、全学の合意の元に、スピード感のある合意形成による制度設計を行いました。

学内保育園の2ヶ所同時開園

平成30年9月、京都・滋賀のキャンパス2ヶ所同時に学内保育園を開設しました。開設に向けての取組は、平成29年よりニーズ調査を開始し、学内保育園具体化ワーキング設置や院生・全教職員アンケートおよびワークショップの開催、講演会の実施や視察等を行いつつ、短期間でボトムアップによる合意形成を図りました。用地の選定が一番困難でしたが、既存の会議室を改修することで確保しました。本来であれば地域との連携を行うために、学外(地域住民)からの園児の受入も検討しましたが、施設用途等の利用制限の関係から、学内関係者のみの利用として開園しました。

開園後は、教職員だけでなく学生さんの利用もあり、また外国籍のお子さんをお預かりするなど、ダイバーシティ推進を実感する保育をキャンパス内で行っています。また、地元自治体の男女共同参画広報紙にも取り上げていただき、本大学における男女共同参画・ダイバーシティ推進の取り組みを学外に伝える一助となっています。

衣笠キャンパス 立命館みらい保育園きぬがさ(保育室)

衣笠キャンパス
立命館みらい保育園きぬがさ(保育室)

びわこ・くさつキャンパス 立命館みらい保育園びわこ(保育室)

びわこ・くさつキャンパス
立命館みらい保育園びわこ(保育室)

妊娠・育児・介護等ライフイベント中の研究継続支援のための研究支援員制度の導入

半期(6ヶ月)ごとに一人につき30万円を上限に助成しています。平成30年度で2年目の運用となり、申請・採択件数は向上傾向にあります。2期より男性教員にも申請資格を拡げ、介護による申請もあります。無期雇用教員のみならず、有期雇用教員にも利用していただいています。

研究専念教員制度「自然科学系女性教員優先枠」の設置

ライフイベントとの両立を抱える若手女性教員の研究専念時間の確保・研究力向上を目的に、授業・役職・教授会出席の免除を行う研究専念教員制度「自然科学系女性教員優先枠」を設定しました。適用期間中は自主経費を用い代替教員も措置します。対象研究プロジェクトは、科研費「基盤研究B」相当額の外部資金(直接経費総額500万円以上)です。平成30年6月に制定し、現在利用者がおりませんが、制度の周知に努め、数年後の利用者を期待しています。

女性限定公募の実施

平成29年度より自然科学系4学部(理工学部、情報理工学部、生命科学部、薬学部)で女性限定公募を実施しています。本公募は、応募を躊躇する層の後押しの機会ともなり、自然科学系無期(テニュア)教員比率向上につながりました。また、一部は学長のトップダウンにより確保された前倒し人事(定年退職者ポストの1~2年の前倒しに人事)を活用しています。(一時的に人件費が1~2年増加しますが、2年を経過すると解消することから学内で合意が得られました。)

自然科学系4学部における女性教授・准教授在職者数推移

現場の意識改革と環境改善

全学部・研究科を対象に現場の意識改革を進めるため、女性教員比率目標達成に向けた課題を洗い出す第1回意見集約を実施し、この結果に基づき、学長が環境改善のため会議運営の適正化をはかることを決意表明し、全学部・研究科へ要請しました。会議時間の見直しはもとより、女性リーダー養成に関する第2回意見集約も実施し、2回の意見集約から積極的な取組を行った学部に登壇していただき、平成30年9月20日開催「ダイバーシティ研究環境実現イニシアティブ(特色型)中間総括シンポジウム」では、8学部の学部長・前副学部長が登壇し、この間の取組を全学に共有する機会としました。

新任教員サポート

着任後、研究をスムーズに開始いただくために、キャンパス・学部を超え、スタートアップをサポートしています。

  1. 教員間のコミュニケーションの活性化
    • 研究支援等の制度を紹介し、新たなネットワーク作りの機会 「Welcome to 立命館」
    • 研究分野を超えてキャンパス間を繋ぐ教員ネットワーク形成  「立命研究者の会」
    • 飲食を交えて気軽に研究交流ができる場 「サロン DE BKC」
  2. 研究立ち上げのためのサポート
    • 学内の進行中の各種プロジェクト・分野横断型の研究組織(R-GIRO)への橋渡し

      立命館グローバル・イノベーション研究機構

    • 研究立ち上げを推進する際の疑問や課題・問い合わせ等の窓口ならびにパイプ役「研究コンシェルジュ」による情報提供
    • 個々のニーズに合わせた研究サポート  「研究コミュニティと支援体制」セミナー
  3. 教育のサポート

    平成31年度には、新任教員対象FDプログラムを実施している学内の教育開発推進機構と連携し、新任教員への継ぎ目のない確実な支援を試みます。着任前の専任教員歴が3年未満の先生方には、新任教員教育推進費(年額15万円・着任後2年間)が支給されます。研修中には、担当制による教育コンサルテーションにおいて、授業や学生とのコミュニケーションに関わる疑問や問題を解決することを目指しています。

    • 新任教員教育推進費の支給対象の雇用種別:大学教員(雇用期間の定めのない教員)、任期制教員(A、B、(助教))外国語専任講師、理工系基礎教育専任講師

教育開発推進機構 教育・学修支援センター

今後に向けて

本事業3年目を迎え、中間評価を受けたことに伴い、本大学の男女共同参画に対する認識や効果について確認することを目的に、平成30年1月に全学部・研究科の教職員を対象にするアンケート調査を実施しました。その結果をもとに、次年度以降の改革に活かしつつ、女性教員比率達成に向け推進していきます。

次期中期計画(学園ビジョンR2030)の学園像として「ダイバーシティ&インクルージョンを実現する学園」を掲げており、男女共同参画を基本にダイバーシティ政策としてさらに充実させます。


【以上の取組の成功に向けた留意点】 ★は該当する項目
  戦略性:機関の経営戦略として位置づけている
トップのコミットメント:機関のトップが牽引している
取組体制の整備:実施責任者を置き、明確な実施組織等を整備している
  成果目標:具体的で明確な目標等を設定している
双方向のコミュニケーション:幹部層と構成員のコミュニケーションを促進している
  説明責任と透明性:外部評価委員会等を設置し、外部の意見を取り入れる体制としている


立命館大学 男女共同参画推進リサーチライフサポート室


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